拡張ルール:禁術(タブー)とブギーマン化

このルールは、PCのブギーマン化を扱うルールです。このルールを導入することで、PCは通常よりも強力な魔法を行使し、しかしその代償としてブギーマン化の危険にさらされるという状況が再現できます。これは拡張ルールですので使用するかどうかはゲームマスターがセッション単位で決めます。

性質上、ブギーマン化が意味をなすのは、同じPCを用いてキャンペーンシナリオをプレイする場合です。単発のシナリオのみをプレイする環境ではこのルールの導入は行わないことを推奨します。


禁術(タブー)

すべてのPCは、自分の意志で、通常よりも強力な効果を持つ魔法を使えます。これを禁術(タブー)と呼びます。禁術は「危機的な状況」に陥ったとき、やむをえず使用され、その結果、使用者はブギーマンに堕ちてしまう可能性が生じます。

禁術(タブー)の使用条件

禁術(タブー)は、以下の(1)~(3)の条件をすべて満たしている場合に限り、禁術の使用を宣言することができます。

  • (1)クライマックスフェイズの戦闘シーンである
  • (2)マナが0である
  • (3)「3点以上のダメージを受けている」「3つ以上のカースを付与されている」「仲間のPCが1人以上戦闘不能になっている」のいずれかの状態

条件を満たしているとき、プレイヤーは自分の手番に、以下の「禁術(タブー)一覧」から選んだ禁術を使用することができます。種類によっては、宣言できるタイミングが異なる場合があります。

手番において宣言しても、禁術の使用それ自体はラウンドアクションとはみなしません。禁術を使用した後、通常の手番のアクションを行うことができます。

禁術は、一度の宣言で、同じまたは異なる種類のものを複数使用することができます。また、使用条件を満たしている限り、何度でも使用できます。

使用した回数は記録しておくようにしてください。


ブギーマン化

クライマックスフェイズの戦闘シーンが終了したとき、戦闘中に禁術(タブー)を使用したキャラクターには、ブギーマン化の危険があります。

ダイスを1個振り、出た目が、その戦闘中に禁術を使用した回数以下であった場合、キャラクターはブギーマンになります。これをブギーマン化判定と呼びます。

ブギーマンになったキャラクターは、原則、そのまま姿を消し、シナリオからは退場します。ルール上はNPCとなり、後日、救出を目指すシナリオが運営されるのが適切でしょう。エネミーとして登場し、相手の心情に十分うったえたうえで戦闘不能にすることで救出できる、とするのがひとつのパターンですが、ゲームマスターと、当該キャラクターのプレイヤーとが相談して決めてください。

ブギーマンになったキャラクターは、原則としてエネミーレベル10のエネミーとして扱い、データは元のキャラクターデータを参考に、担当ゲームマスターが組み立てます。能力(レシピ)のほか、姿(異形化)や、人格の変化、行動方針などは、プレイヤーの意見も尊重しましょう。


禁術(タブー)一覧

超術式 自分に【キャストアップ】のブレスを6個付与します。
超結界 自分に【ガードアップ】のブレスを6個付与します。
大脱出 自分以外の任意の仲間を、ただちに戦闘から離脱させます。
殲滅領域 エネミーレベルが5レベル以下のエネミーをすべて戦闘不能にします。
癒しの奇跡 自分または仲間を1人選び、ダメージをすべて回復させ、かつ、カースをすべて消去します。戦闘不能であった場合も回復します。自分が戦闘不能になっているときは任意のタイミングで宣言できます。このラウンドのラウンドアクションをまだ行っていなければ、回復したタイミングで行動できます。
神速 宣言した手番にラウンドアクションを2回行うことができます。
魔力反射 ダメージまたはカースを受けた瞬間に宣言できます。受けたダメージおよびカースを無効化し、同時に、受けるはずだったダメージおよびカースを相手に与えます。
猛毒の呪い 攻撃成功度3以上で攻撃が成功した瞬間に宣言できます。対象に特殊なカース【猛毒】を付与します。カース【猛毒】が付与されているキャラクターは自分の手番の最初に2点のダメージを受けます。【猛毒】と【毒】は同じものとして扱い、複数個付与されていたとしても、受けるダメージは2点です。
魔炎の呪い 攻撃成功度4以上で攻撃が成功した瞬間に宣言できます。対象に特殊なカース【魔炎】を付与します。カース【魔炎】が付与されているキャラクターは自分の手番の最初に【炎上】が1つ付与されます。【魔炎】と【炎上】は同じものとして扱い、以後も付与される【炎上】は1つです。また、カース【魔炎】は禁術以外の方法では消去することができません。
死の運命の呪い 攻撃成功度4以上で攻撃が成功した瞬間に宣言できます。対象に特殊なカース【死の運命】を付与します。カース【死の運命】が1つでも付与されている間はダメージを回復することができず、特殊アクション「ラストスタンド」を使用することができません。また、カース【死の運命】は禁術以外の方法では消去することができません。
幸運強制 自分または仲間がなんらかの判定に失敗したタイミングで宣言できます。失敗した判定が「ラッキー♪」だったことにできます。
不運強制 エネミーがなんらかの判定に成功したタイミングで宣言できます。成功した判定が「ファンブル」だったことにできます。
リミッターオフ この禁術を使用した以後、ブーストを使用することなく、敵に与えるダメージを1点増やすことができます。ブーストを加えることによって最大3点までダメージを出すことが可能です。
献身の盲従 仲間を1人選びます。以後、この仲間に対しては「感情が無限にある」ものとして扱います。この禁術を複数回使用することで、複数名の仲間に献身の盲従を行うことができます。

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