拡張ルール:マジックアイテム

メイガスソウルのTRPGプレイで、マジックアイテムを扱うルールを紹介します。これは拡張ルールですので使用するかどうかはゲームマスターがセッション単位で決めます。

キャラクターが設定として持っているオーパーツやアイテムの類は、ファクターなり演出なりで自由にして構いません。このルールで取り扱う「マジックアイテム」とは、シナリオ中でキャラクターが入手でき、使用することのできる、「システム上で有利をもたらすアイテム」をいいます。以下、単にアイテムと言った場合も、このルールにおけるマジックアイテムを指すものとします。


アイテムの種類

アイテムは「形状」と「形態」というふたつのデータを持っています。

「形状」はアイテムがどんな品物であるかを示しており、システム的にはフレーバー以上の意味はありません。詳細は自由に演出することができます。名称や由来なども、思いつけば演出可能です。

「形態」は、アイテムのルール上の使用方法を示しています。形態には「装備型」と「消費型」があります。

装備型のアイテムは、アイテムを装備しているだけで、常時、その効果が発揮されるものです。

消費型のアイテムは、アイテムを使用することによってはじめてその効果が発揮されますが、一度使用するとアイテムは失われます。


アイテムの所有と装備

アイテムは1人のキャラクターがいくつでも所有することができます。

装備型のアイテムは、1人のキャラクターは1つのアイテムだけを装備できます。

装備型のアイテムを、装備せずに所有しておくことは可能です。もちろん、装備していないものは効果は発揮されません。メインフェイズ中は、いつでも装備しているアイテムを交換することができます。

クライマックスフェイズの戦闘シーンにおいては、装備の交換・新たなアイテムの装備はラウンドアクションとして処理します(つまり手番を使って交換・装備します)。


アイテムの使用

消費型のアイテムは、所有していれば、いつでも使用することができます。このとき、装備型のアイテムを装備していても、それとは関係なく所有している消費型のアイテムを使用できます。

クライマックスフェイズの戦闘シーンにおいては、消費型アイテムの使用はラウンドアクションとして処理します(つまり手番を使って使用します)。

※ただし、アイテムによって使用のタイミングや方法が限定されている場合は、アイテムの指示に従ってください。


アイテムの受け渡し

メインフェイズ中は、キャラクター間で所有しているアイテムをいつでも自由に受け渡すことができます。

クライマックスフェイズの戦闘シーンにおいては、アイテムの受け渡しはラウンドアクションとして処理します(つまり手番を使って受け渡します)。


アイテムの引き継ぎ

あるシナリオ中で入手したアイテムを、別のシナリオに引き継げるかどうかは、引き継ぎたいシナリオのセッションを担当するゲームマスターの判断に一任されます。


アイテムの入手

アイテムを入手する方法は2つあります。

・シナリオ中に行動の結果として獲得する
・「ターンアクション:調達」を行う


(1)シナリオ中に行動の結果として獲得する

ゲームマスターは、情報を獲得した際に、ボーナスとしてアイテムを与えたり、特定の条件を設定して、それを満たしたときにアイテムを入手したことして構いません。

こういった形で与えられるアイテムを、特にシナリオアイテムと呼びます。

シナリオアイテムは事前に決めておいても構いませんし、ランダム作成するのも面白いでしょう。


(2)「ターンアクション:調達」を行う

アイテムルールを導入する場合、メインフェイズ中に行えるターンアクションとして「調達」が追加されます。

調達は、なんらかの方法でアイテムを入手するための行動です。メイガスネットワークを通じて購入したり、自身で作成したりといった内容になるでしょう。

プレイヤーはどんな方法でアイテムを入手しようとするのかを宣言します。合わせて、基本能力値のうち1つを、判定に使用する値として提案します。

調達方法(エレメント)は自由に宣言して構いませんが、以下の調達方法表から選んだり、ダイスでランダムに決めても構いません。

■調達方法表(ダイスを2個振る)
ダイス1ダイス2調達方法判定値
1~31~3気がつくと手元にアイテムがあった
4~6自身の魔力が集積してアイテムの形で顕現した
4~61~3自分の技術で作成した品物に魔力を付与した
4~6メイガス社会や仲間づてにアイテムを調達した

マスターを含めて内容に合意がとれれば、マスターは提案されたエレメントを承認するか別のものを指定し、判定難易度を決定します。

プレイヤーは承認または指定されたエレメントを用いて判定を行います。この判定を調達判定といいます。

判定に成功すれば、希望したアイテムを1つ、入手したことになります。形状・形態・効果はプレイヤーが決めて構いません。


アイテムの効果

1つのアイテムは、1つの効果を持ちます。効果は大きく5つに分類されます。ここにない効果を、ゲームマスターが自作しても構いません。


■アイテムレシピ(装備型)

アイテムレシピは装備型アイテムの効果で、そのアイテムを装備している間だけ、1種類のレシピを習得していることになるというものです。これはもともと習得している5つのレシピにさらに追加される「6つめのレシピ」として扱います。装備を外すと使用できません。


■耐性(装備型)

耐性は装備型アイテムの効果で、そのアイテムを装備している間だけ、特定のカースを付与されることがなくなります。


■強化(装備型)

強化は装備型アイテムの効果で、そのアイテムを装備している間だけ、能力値がプラスされるなど、有利な効果が発揮されるものです。次のような種類があります。

P強化P判定に+1することができる。
M強化M判定に+1することができる。
T強化T判定に+1することができる。
S強化S判定に+1することができる。
反応強化イニシアチブ判定に+3することができる。

■攻撃(消費型)

攻撃は消費型アイテムの効果で、そのアイテムを使用することで攻撃効果を相手にもたらします。攻撃の効果をもつアイテムの使用を特に「アイテムによる攻撃」と呼びます。

攻撃の効果を持つアイテムを使用した場合、通常どおり対象を選んでキャスト能力による攻撃判定を行います。攻撃判定が成功すれば、アイテムの効果をただちに適用します。消費型アイテムは失われます。

アイテムの効果に対してはブーストを行うことはできず、また、アイテムによる攻撃をエキスパンドすることもできません。

攻撃判定が失敗した場合は、効果はなく、手番は終了しますが、アイテムは失われません(効果を発揮した時点で失われます)。

アイテムによる攻撃で与えられる攻撃効果は以下のものがあります。

ダメージダメージを2点与えます。対象のコンディションシートのダメージの行にある空欄のスロットをふたつつぶします。
ブレスの消去対象のコンディションシートのブレス欄を埋めているブレスを2つ消すことができます。
カースの付与攻撃成功度に関係なく特定のカースを付与することができます。

■支援(消費型)

支援は消費型アイテムの効果で、そのアイテムを使用することで支援効果を自分または相手にもたらします。支援の効果をもつアイテムの使用を特に「アイテムによる支援」と呼びます。「アイテムによる支援」ではマナは消費しません。

アイテムの効果に対してはブーストを行うことはできず、また、アイテムによる支援をエキスパンドすることもできません。

アイテムによる支援で与えられる支援効果は以下のものがあります。

ダメージの回復対象のコンディションシートのダメージ欄を埋めているダメージを1つ消すことができます。
カースの解除対象のコンディションシートのカース欄を埋めているカースを1つ消すことができます。
ブレスの付与特定のブレスを付与することができます。

■補助(消費型)

補助は消費型アイテムの効果で、そのアイテムの消費を特定のラウンドアクション強化や特殊アクションのコストに代えることができます。補助の効果を持つアイテムは、対応するラウンドアクション強化や特殊アクションを行ったときに使用を宣言でき、マナや感情を消費する代わりにアイテムが消費されます。

このとき行うラウンドアクション強化や特殊アクションは通常のものとして処理します。


■アイテムファクター(装備型/消費型)

アイテムファクターは、ファクターおよび準備効果として使用することのできるアイテムの効果です。具体的にはファクター同様、20文字以内の意味の通る語句で表現されます。シナリオ中で1回だけ、ファクターもしくは準備効果として使用できます(ファクターとしても準備効果としても使用できるということです)。


アイテムのランダム作成

アイテムをランダムに作成する方法を紹介します。

ダイスを振り、A形態表にあてはめて形態を決定します。

次に形態によってB・C表で形状を決め、最後にD・E表で効果を決めてください。

A形態表(6面ダイスを1個振る)
ダイス形態
奇数装備型
偶数消費型
B装備型アイテム形状表(6面ダイスを2個振る)
1つ目2つ目形状
11刀剣・刃物
2鈍器
3杖・棒状のもの
4
5銃火器
6その他武器
21台所用品
2掃除用具
3スポーツ用品
4文房具
5楽器
6電子機器
31ネックレス、ペンダント
2ブレスレット、アンクレット
3ピアス、イアリング
4指輪
5ブローチ
6髪飾り
41衣服
2マント、ストールなど
3
4手袋
5帽子
6眼鏡
51偶像、人形、ぬいぐるみ
2時計
3ランプ
4
5仮面
6置き物
61刻印、タトゥー
2翼など異形部位
3影にひそむなにか
4遺体・遺骨
5機械仕掛けの小動物
6見えないオーラ
C消費型アイテム形状表(6面ダイスを1個振る)
ダイス形態
1飲料
2丸薬
3カード・呪符
4結晶
5粉末・煙
6B表の形状
D装備型アイテム効果表(6面ダイスを2個振る)
1つ目2つ目効果詳細
1~21アイテムレシピ(カース)カースのレシピ1つを習得しているものとして扱う。
2アイテムレシピ(カース)カースのレシピ1つを習得しているものとして扱う。
3アイテムレシピ(ブレス)ブレスのレシピ1つを習得しているものとして扱う。
4アイテムレシピ(ブレス)ブレスのレシピ1つを習得しているものとして扱う。
5耐性特定のカース1種を付与されなくなる。
6耐性特定のカース1種を付与されなくなる。
3~41P強化P判定に+1することができる。
2M強化M判定に+1することができる。
3T強化T判定に+1することができる。
4S強化S判定に+1することができる。
5反応強化イニシアチブ判定に+3することができる。
6好きな強化強化の中から1つ選ぶ。
5~61~6アイテムファクターFアイテムファクター表から選ぶかダイスで決定。
E消費型アイテム効果表(6面ダイスを2個振る)
1つ目2つ目効果詳細
1~21攻撃:ダメージダメージを2点与えます。対象のコンディションシートのダメージの行にある空欄のスロットをふたつつぶします。
2攻撃:ブレスの消去対象のコンディションシートのブレス欄を埋めているブレスを2つ消すことができます。
3攻撃:カースの付与攻撃成功度に関係なく特定のカースを付与することができます。
4支援:ダメージの回復対象のコンディションシートのダメージ欄を埋めているダメージを1つ消すことができます。
5支援:カースの解除対象のコンディションシートのカース欄を埋めているカースを1つ消すことができます。
6支援:ブレスの付与特定のブレスを付与することができます。
3~41補助:ブーストブーストのコストとして使用できます。
2補助:エキスパンドエキスパンドのコストとして使用できます。
3補助:カバーカバーのコストとして使用できます。
4補助:チェーンコンボチェーンコンボのコストとして使用できます。
5補助:カウンターカウンターのコストとして使用できます。
6補助:ラストスタンドラストスタンドのコストとして使用できます。
5~61~6アイテムファクターFアイテムファクター表から選ぶかダイスで決定。
Fアイテムファクター表(6面ダイスを2個振る)
1つ目2つ目名称詳細
1~21ウィッチズドーピング一時的に身体能力を高める
2レビテーション空中を浮遊することができる
3淫蕩の芳香異性に好意をもたれやすくなる
4ビブリオマニア文書や書籍を読んでいる間は疲労しない
5血痕の囁き殺人現場で被害者が最期に見た光景を知る
6獣の眼触れた動物がここ数日内に見た光景を知る
3~41グラムサイト魔力の痕跡や魔術のしくみを見抜く力を得る
2マジックコンパス求めるもののある方角を感知できる
3マジックポケット空間に品物を保管し、いつでも取り出せる
4靴屋の小人眠っている間に小人が作業を代行してくれる
5ドレスアップ一瞬で服装を望むものに変化させる
6天耳通「街で噂になっていること」を聞きとる
5~61魔弾の射手遠距離攻撃が命中しやすくなる
2フェイタルポイント敵の弱点となる部位を看破する
3魔獣憑依身体の一部を異形化させて力を発揮する
4妖糸結界足場や防御に使える魔力の糸を張り巡らせる
5ミスト魔法の霧を発生させる
6ウィスプ光球をつくりだし、自在に操ることができる

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