魔法使いの戦い

魔法のスタイル

たとえば「呪文を唱えて不思議な現象を引き起こす」……一般的な魔法のイメージはそういったものでしょう。

ですが、実際は魔法使いたちの操る魔法はさまざまで、一定の様式はありません。その人のメイガスソウルが異なる夜のパワーに働きかけ、物理法則に縛られない結果を引き起こす、それだけが魔法の本質です。

もちろん、「呪文を唱える」ことによって魔法を使う魔法使いも大勢います。それは、その人が、そのような手順で魔法が使えることを学習した結果にすぎません。

魔法使いたちは、さまざまなスタイルの「魔法の手順」を研究し、発達させてきました。いわばそれは流派のようなものであり、多種多様なスタイルが世界中に存在します。メイガスソウルに覚醒した人間は、いずれかの流派の魔法の手順を学ぶことで魔法を使えるようになります。

あるいは、ある日突然、誰に教えられたわけでもなく魔法を操れるようになるものもおり、そこから自分自身で独自のスタイルを育ててゆくものもいます。


魔法の戦い~ソーサリーVS結界

魔法使いが操るさまざまな魔法の中で、戦闘に用いられるものを便宜的に区別してソーサリーと呼びます。魔法使いの攻撃手段であり、戦いのための力です。

そして、すべての魔法使いはソーサリーによる攻撃から身を守るための手段ももっています。魔法使いの肉体は《結界》という魔法の防御膜で覆われているのです。たとえ不意打ちでかけられたものであっても、ソーサリーによる攻撃に対しては自動的に結界が発動し、その影響を止めることができます。

結界を越えてソーサリーが影響するかどうかは、攻撃側がどれだけ強いソーサリーを行使できるかという術式精度(キャスト能力)と、防御側の結界密度(ガード能力)の差次第です。

これは人ならざるナイトワンズも同じです。かれらの攻撃はすべてソーサリーと同じ性質をもち、その身はやはり結界で護られています。


魔法使いの武器、《超常兵器(オーパーツ)》

世界には、なんらかの理由で魔法の力を帯びた品物が存在します。そうしたものの中には、魔法使いが「武器」として使用するものもあります。それらを特に区別して「超常兵器(オーパーツ)」と呼びます。

超常兵器にはさまざまなものがあり、魔法文明の遺産であることもあれば、現代の魔法使いが科学技術の助けをかりて製造したものもあります。愛用の品に魔術を施して超常兵器にすることもあるでしょう。一見して武器には見えない、日用品や装飾品の姿をしたものも少なくありません。

魔法使いは、超常兵器を装備することで自身のソーサリーを高めることができます。

持たないことのメリットは特にないため、戦いに際しては超常兵器を使用するのが魔法使いの常識です。

・ソウルレスと超常兵器

超常兵器はあくまでも本人の魔法能力を増幅・補助するものであるため、ソウルレスは超常兵器を超常兵器として使用することはできません。

品物として触れ、物理的に使用することはできます。たとえば剣のオーパーツがあるとして、これを手に持って普通の剣として使うことは可能です。ただし、ソウルレスがこの剣でナイトワンズを切りつけてもダメージは与えられないでしょう。また、実体のない魔法の弾丸を発射する銃の超常兵器などは、ソウルレスには発射させることもできません。


レシピを制するものが魔法を制する

魔法使いたちが行使する魔法も、決して万能ではありません。ソーサリーで言えば、強力な効果をもたらすものはそれだけ大きな魔法の力を必要とするため、誰もが使えるものではないのです。

中には、使うことで魔法使い自身がなんらかの代償を支払わねばならないようなものもあります。しかし、そうしたネガティヴな側面をもつ魔法は、その効果も強大です。つまり、良い面があれば同じだけの悪い面がある、それが魔法の原理のひとつです。

魔法使いたちは、それを「レシピ」と呼んでいます。魔法は、レシピの組み合わせによってできており、強い結果=有利なレシピを望むなら、同じだけ不利なレシピも必要となります。どのようなレシピの組み合わせで魔法を完成させるか――魔法使いたちはそのことを日々、研究しています。

<有利なレシピの例>

  • ・単体の敵ではなく、広範囲の敵複数に効果を及ぼす
  • ・より長い射程で攻撃できる
  • ・敵の結界をかいくぐって高い精度で命中する
  • ・連鎖的に追撃ダメージを発生させる
  • ・ダメージを与えると同時に相手のエネルギーを吸収する
  • ・継続して相手に不利な効果(呪詛/カース)をおよぼす
  • ・味方や自分に有利な効果(祝福/ブレス)をおよぼす

<不利なレシピの例>

  • ・使用するときわめて消耗する
  • ・準備が必要で即時的には使用できない
  • ・連続して使用できない
  • ・範囲内の敵味方関係なく効果をおよぼしてしまう
  • ・制御が難しく、命中精度が劣る
  • ・使用すると自分自身にもダメージや呪詛がおよぶ

▲このページの上部へ